ニャミ×大樹 小咄


「うーん、いい天気だぁ!」
あたしが大きく伸びをすると、横からも嬉しそうな声がする。
「ホント、晴れて良かったですね」
隣を歩いているのは、タイm…なんかじゃなくて、それよりもずっと素敵な、あたしの新しい彼氏。
「うん!それにしても、近くにこんないい公園があったなんて知らなかったよ」
「リンちゃんとハリーの散歩をするときに、いつも立ち寄ってるんです。
町からは少し離れてるんですけどね」
笑顔を絶やすことなく話すダイキくん。ちょっと前までのあたしなら、この子と付き合うことになるなんて思いもしなかっただろう。
(まぁ、こんな成り行きは大歓迎なんだけど)
そんなことを考えて、あたしは思わず笑みがこぼれてくるのを感じた。
 

そもそもなぜあたしがダイキくんと付き合うようになったかというと、全てあのキャンプの時に起こった出来事のせいだ。
あの時あたしは、自分が彼氏だと思ってた人に裏切られて、生きる気力すら失いかけていた。
だけど、その時ずっとそばにいてくれたのがダイキくんで、そのおかげであたしはショックから立ち直ることが出来た。
それだけじゃない、あの子はあたしの「初めて」をやさしく受け入れてくれたのだ。
ダイキくんだって初めての体験で緊張していたかもしれなかったのに、それでもあたしのことを精一杯愛してくれた。
(何だ…、こんな身近なところにもっと素敵な人がいたんじゃない…)
だからその後ダイキくんを「ダーリン」って呼んでも罪悪感は全然なかったし、もはやあたしの
頭の中からは、あのコスプレマニアのことはすっかり消えてしまっていた。
もちろん世間の目っていうのもあるし、キャンプが終わった後もあの人とは付き合ってる「フリ」をしてるけどね。


そして今日は、あたしとダイキくんの初めてのデートの日。
デートといっても単に公園を散歩するだけだけど、あたしはダイキくんと二人きりのデートに心を踊らせていた。
「ねぇ、ダイキくん。あのベンチでちょっと休まない?あたし少し疲れちゃった」
あたしがそう言うと、ダイキくんは快く了解してくれた。
「いいですよ。僕もけっこう疲れちゃいましたし」

ベンチに腰掛けて、あたしたちはいろんな話をした。ミミちゃんや神の話、リンちゃんやハリーの話、
他愛もない世間話…、そして、あたしの仕事の愚痴にも、ダイキくんは静かに耳を傾けてくれた。
日曜日なのに公園の中に人影はほとんど無く、まるであたしたちの貸し切りみたいだった。
そして、こうやってベンチに並んで座っていると、秋の柔らかな日差しがあたしとダイキくんを
包み込んでいくみたいで、とっても気持ちが良かった。
(こんなデートも、悪くないなぁ…)
心の底からそう思った。お金もない、おしゃれもしていない、質素な感じのデートだけど、
二人でこんなふうに座っているだけで本当に幸せに感じることが出来て…。


「すぅ…、すぅ…」
ふと聞こえてきた寝息に音のする方を見てみると、いつの間にかダイキくんは
あたしにもたれかかって眠ってしまっていた。
まぁ、この暖かさだもんね、眠っちゃうのも仕方ないか。
そう思いつつ、あたしはダイキくんの頭をやさしく撫でてあげた。それが気持ち良かったのか、
ダイキくんはくすぐったそうにむずがった。
(カワイイ…)
こうやってまじまじと見ていると、やっぱり子供なんだなって思う。
あたしよりも体は小さくて、顔つきも幼さがまだ残っていて…、だけど、日の光を
浴びたダイキくんの体はとても暖かくて、それがあたしにはすごく心地よかった。
「んん…、ニャミさん…」
ダイキくんの口から漏れた寝言に、あたしはドキッとしてしまった。
きっと今ダイキくんは、あたしやリンちゃんと遊んでいる夢でも見ているのかもしれない。
たとえ夢の中であっても、あたしの名前を呼んでくれたのが嬉しくて、あたしは
ダイキくんにめいっぱい体をくっつけた。


こんなあたしたちの姿を誰か見たら、どんなふうに思うかな?姉弟?友達?先輩後輩?
この年齢差だし、きっと恋人同士だって思う人はいないかもしれない。
でも、そんな風に思ってもらうことなんてあたしは全然望んでなんかいない。
だって、あたしとダイキくんの関係はあくまで「二人だけの秘密」なんだし、
他の人が何と言おうと、あたしたちはあたしたちなりに愛を育んでいけばいいんだから。
「これからもよろしくね、ダイキくん♪」
あたしはそう囁いて、眠っているダイキくんの寝顔にそっと口付けた。


                (終わり)

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