彼氏×ミサキ


 あたしはミサキ
 仕事はモデル。数ヶ月前渋谷で歩いてた所をスカウトされて、今はあの話題の雑誌『PHフレンズ』で専属モデルをやってるの。
 モデルの仕事は楽しくて毎日が充実してるわ。水着の仕事は断ってるけど。
 ただ、最近の悩みは…自分の時間が取れないことかな?

 撮影で使った衣装を持って帰る癖は治らないわ。
 あたしは迷彩色のカーゴパンツにポケットのいっぱいついたジャケットというミリタリー系な格好で自分の住んでるマンションに帰ってきた。
 まぁこの衣装だと誰もナンパしてこないから好都合なんだけどね。
 最近は街で見知らぬ人からいきなり声をかけられたりして、正直迷惑。握手とかならまだマシだけどたまにいきなり「カノジョになってー」とか言うヤツもいるのよね。
 まったく、身の程をわきまえなさいっての。
 玄関で郵便受けを確認する。
 ほとんどDMばっかり。全部まとめてぽいっと捨てちゃいたけど、今日は全部捨てちゃダメ。あたしは大量のDMの中から携帯電話の料金明細を見つけた。
 気になる事があったのであたしはその場で封筒を開けた。個人情報漏洩の恐れがあるからパソコンの前の女の子たちはこういうことは控えてね。
 メール・ウェブ・通話料金…。
「うへぇ…やっぱり」
 予想してたが、あたしは改めて料金の桁数に辟易する。
 明細票にはあたしのモデルはじめる前の頃のバイトの給料の半分以上の値が請求欄に並んでいたのだ。
 いまでこそ、毎日駅前の喫茶店でホットケーキセットとイチゴパフェを食べても余裕なぐらいのお給料をモデルの仕事で貰ってるけど、一歩間違えてたらあたしはケータイ破産少女になるところだ。
 だいいち、そのお給料でもこの料金は多すぎ。
「もっと安いトコロ捜さないとなぁ…」
 あたしは明細票を折りたたむと胸のポケットにつっこんだ。

 遠距離恋愛はお金がかかる。
 エレベーターの中であたしは痛烈に思った。
 あたしのこの携帯料金は他でもない、ある人のせい。まぁ、せいって悪いように言っちゃダメだけど…。
 PiPiPiPiPi♪
 あっと、電話っ。
 サブディスプレイを見ると…、知った名前。これこそある人だ。
 あたしの胸の鼓動がどくんと上がる。
 動き出すエレベーター(よく通話できるわね)の中であたしは携帯電話を開くとすぐに通話ボタンを押した。
「あ、おにいさんっ?」
『やぁ、ミサキちゃん』
 電話越しのある人…おにいさんはいつもと変わらない穏やかで優しげな声だった。
『もうお仕事終わったのかい?』
「うんっ。今日はミリタリー系だったの。また衣装貰っちゃった」
『うん』
「本当はモデルガンも欲しかったんだけど…ひとつ一〇万もするって聞いたら言えなかったわよ」
『そっか』
 あたしの他愛無い会話でも付き合ってくれる。
「それにしても珍しいね。おにいさんから電話くれるなんて」
 おにいさんはあんまりメールとか電話とか掛けてくれることが無い。おにいさん曰く「相手の状況を考えると遠慮しちゃう」とか。
 だからかけるのはいつもあたしのほうだ。
『あぁ、そのことなんだけど…』
 チーン。
 エレベーターが止まった。
 ウィーンとゆっくりドアが開く。
 あたしは携帯で話しながら外へ出て行った。
「『やぁ、ミサキちゃん』」
 電話と同じ声が前からかけられた。あたしの部屋の前に、携帯電話で今の今まで話していたおにいさんがいたのだ。
「お…おにいさんっ!」
「『びっくりしたかい?』」
 耳元の携帯電話と、そして目の前のおにいさん。ふたつの声がどちらともから聞こえてきて、まるでおにいさんがふたり居るように感じちゃったわ…。


 あたしの部屋のソファで、あたしはお兄さんの上にかぶさるように抱き合っていた。
 あたしはシャワーのあとのキャミソール姿、おにいさんは白いTシャツであたしたちの間を遮るものは薄い布二枚だけしかない。
「おにいさん…」
 あたしはおにいさんの首もとを犬のようにクンクンしながら溶けたキャラメルみたいに甘えた声を出す。普段ならこんな媚びてるような声なんて出さないけど、おにいさんには別だ。
「あはは、ミサキちゃん。久しぶりに会っていきなりコレってどうかと思うよ?」
「久しぶりに会ったこそだよぉ…、時間いっぱいべったりといちゃいちゃしたいの。…ダメ?」
 あたしのわがままをおにいさんはからりと笑って答える。
「ダメなわけないよ」
 テレビゲームやデートもしたいけど、あたしたちの時間は有限だ。それに、ここ二ヵ月仕事と勉強と大忙しで一人で慰める暇も無かったから、あたしはかなり欲求不満なのだ。
 だいいち、一人でなんてもったいなさすぎる。
「ほら、おいでっ」
 おにいさんの一言であたしはそのまま顔をあげ、唇をあわせた。
 まずは小鳥が啄ばむようにちゅっと合わせた。唇を一度離す。おにいさんのやさしげな顔を見るだけであたしの心は両手でわしづかみされたように硬直する。
 とくんとくんと自分の心臓の音が辺りに響いているように感じた。
「…もっといい?」
 あたしは答えを聞く前にもうキスの雨をおにいさんの顔に降らせていた。
 頬、おでこ、鼻、目。ちゅぱちゅぱと顔中に唇を落とすあたし。なんだか、遊び感覚で楽しくなってくる。
 くすぐったそうに顔を震わせるおにいさんの顔は笑っていた。
 そのまま、おにいさんの手があたしの背中に回ってゆく。キャミソールの肩口から手が入れられて直におにいさんの手のひらが背中を触れていった。
「ん…んんっ」
「可愛いね…」
「ん、もっと…言って…」
「可愛いよ」
 背中をさすられているだけなのにあたしの体は急速に温度を上げていった。性感帯を刺激されたように、じゅるりと音を鳴らす。
 あたしは啄ばんでた口をあけてペロリと舌を出した。
 自分のピンク色の舌をぺたり、おにいさんの首筋の肌に唾液を刷り込むように舐める
 おにいさんはポーっと赤い顔であたしの愛撫を受けながらあたしの背中をさすってくれている。
 気持ちいいのかな? おにいさん。
「おにいさん…舐められるの…嫌?」
「ううん、嫌じゃないよ。ミサキちゃん」
「よかった……あんっ」
 背中を蹂躙していた手のひらがいつのまにか前に回ってきているっ。
 あたしの小ぶりだけど綺麗(だと思ってる)な胸をおにいさんの腕が捉えた。
 そのまま、おもちをこねるように蠢く。
「んはぁ……おにいさん…」
 お兄さんの手つきは優しく、そして柔らかかった。あたしを労わるように揺らし、たまに先端を指でなぞる。
 あたしは快楽の波打ち際にいた。あたしの裸足にさわやかな風が起こしたキモチの波がさわさわとあたしを撫でてそのまま消えるように小さく反応を繰り返す。
 この愛撫にあたしの心は満たされていた。
 おにいさんのやさしさが手を通してあたしの胸を伝わり、伝染病のようにあたしの体を満たしてゆく。
 しかし、この愛撫に満足しながら頭の片隅では『もっと欲しい』というキモチも湧き上がっていた。
 でも、おにいさんは変わらずやさしい手つきで胸を揉んでくれるだけ。
 下の方をもっと弄じって欲しい……。
「んぅ、おにいさん……」
「…なんだい? ミサキちゃん」
 おにいさんのまっすぐな瞳があたしの瞳をみつめている。瞳を通して頭の中まで読まれてしまいそうになるわ…。
「…下……」
「した?」
 下……ダメっ。恥ずかしくて自分から言えないっ!
「したがどうかしたの?」
 おにいさんが顔をニヤつかせながら聞いてくる。……なんでこんな時だけいじわるなの?
「下も…お願いします…」
 何で、丁寧語?
 あたしは腰を浮かせると、おにいさんを馬乗りにするように膝立ちした。
 そして、黒のキャミソールをおにいさんに見せつけるようにたくし上げた。
「…っ! ミサキちゃん…っ」

 おにいさんは驚いたように声をあげた
 ヴヴヴヴヴ
 そうだろう。何故ならあたしの下着の中央ふくらみにはあたしの携帯が挟み込まれていたのだ。そしてそれはおにいさんの携帯からの電波を受信してマナーモードのまま静かに、しかしはっきりと震えていた。
 あたしの股でビクビクと奮える携帯をおにいさんは目を真ん丸にしてまじまじと見ていた。
 恥ずかしい…。けど、この見られている感じがあたしの心をもっと燃やす。
「こ…これ!? いつから…!?」
「抱き…合う…前から……勝手に…おにいさんの携帯触って…ごめんなさい……」
「こんなこと…」
「いつも…、いつもしてるの…。いつものメール交換………家で…おにいさんのメールを待つときはいつも…こうしてるの……。おにいさんがメールくれるたび………電話の時も……
モーニングコールの時は…寝る前から…………あたしは………はぁぁぁぁぁぁぁっ」
 こんな変態的なこと。おにいさんがなんて思うだろう。
 でも、止まらない。止められない。
 それに、この程度の刺激じゃダメなんだ。
 あたしはおにいさんに懇願する。
「おにい…さん……おにいさん自身でお願い………」
 涙目になっていたかもしれない。あたしの視界はおにいさんに見られている羞恥心と快楽で靄がかかっていた。
 あたしの腰をおにいさんの手が掴むのがわかった。
 下着がするすると降ろされてゆく、震えていた携帯が落ちて、あたしの敏感な所はなにもない状態へとなった。
 そこへ、おにいさんのトランクスの間から飛び出しているアレが。あたしのところに押し込まれる。
「はぁんっ!!」
「んんぅう!!」
 床に落ちた携帯は相変わらず震えていて、ニブい音をフローリングに響かせていた。

 事が終わった後、あたしとおにいさんはまんまの格好で抱き合っていた。
 携帯の電源はもう切られている。こんな至福のときを邪魔されてなるものか。
「おにいさん…」
「なんだい?」
「あたしのこと…嫌いになった?」
 あんな痴態を惜しげもなく見せつけたのだ。
「…ううん」
「嘘」
「嘘じゃないよ…。びっくりしたけど…嬉しかったよ……。僕なんかに、そこまで想ってくれてるなんてわかって………」
「…………おにいさん…」
 あたしはおにいさんの優しげな顔を見つめる、おにいさんもあたしを見つめて微笑んだ。
 このままあたしたちはもう一度唇を重ね第二回戦……。
 ギュゥゥゥゥゥ〜。
 お腹の音。
「ぷっ…おにいさんっ」
「…ごめん。そういえば、ご飯食べてなかったね」
「ぷ…あははははっ」
「…あはははっ!」
 あたしたちは笑いあう。なんだかえっちな雰囲気が一気に流れてしまった。
「どうしよう? どっかで食べに行く?」
「ううん。嫌よ。だって、時間は有限なんだもん。ふたりでべったりしてたいよ」
「…でもお腹はすくよね」
「そうだね」
「じゃあ…ふたりで一緒につくろうかっ」
「…うんっ!」
 そのあと、あたしたちはおにいさんの帰る時間まで一緒にベタベタしていたのでした。

【END】

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