ふたなりシャムたんの受難


私の名はシャムシール。
踊り子をやっている。
副業として、財宝を求めて古代の遺跡を探索する、俗に冒険者とかトレジャーハンターと呼ばれる仕事もしている。
ヘタをすると踊り子としての報酬よりも見入りがよかったりして結構馬鹿に出来ないのだ。

今日もとある遺跡を探索中だ。
かびの臭いのする回廊を進んで行く。大体高さと幅は3mほど。
原理は不明だが等間隔で松明が灯っていて適度な明るさがある。もってきたカンテラも荷物にしかならなかったようだ。
今の所一本道で、隠し通路などの気配もない。

しかし油断は出来ない。
こういう遺跡には盗掘よけの罠がつきものだ。
案の定、両横の壁から回転する刃物が飛び出してきた。
寸前で見切ってかわす。
私の冒険者らしからぬ装飾過多な服装は、この程度の罠なら決してひっかからないという自信の表れだ。
さらに先へ進むと、壁に何かを発射する為のような穴が開いているのを見つけた。
前を通り掛かろうとしつつ、身を翻す。一拍遅れて、ぷぺっと透明な液体が噴射された。
どうやら毒でも酸でもなんでもない、ただの粘液のようだ。足を絡めとるためのものだろうか。
それにしてもこの程度の粘度ではたいした効果は期待できそうにない。

この遺跡は難攻不落で、挑戦者は後を断たないが、誰ひとり財宝を手に入れた者はいないらしい。
まあ、誰かが成功しているならわざわざ挑戦する意味はないのだが。
そんな噂を聞いていただけに私はなんだか拍子抜けしてしまった。

しばらく進むと、また壁になにか仕掛けがある様子だ。
腰に下げた愛用の曲刀コラーダを抜き、怪しい壁の前にかざしてみた。
するとごうんごうんという作動音と共に、壁からアームとロープらしきものが飛び出して来た。

さっと飛びのきコラーダを構え、私は攻撃に備えた。が、ロープはそのままくたりと地面に落ち、
アームが持っていたのも剣や槍ではなくただのハケ。何かのギャグか?
軽く剣を振って邪魔なアームを切り払いそのまま進む。

「やる気が無いのかここは…」
私は本気で呆れてしまった。

そして行き止まり。突き当たりの壁には扉らしきものがある。遺跡の大きさから想定しても、
ここが終点というのが自然だろう。

「噂ほどのことはなかったな」
扉に手をかけようとすると、突如警報音が鳴り響いた。
「侵入者発見。侵入者発見。防衛機構ECHIDNA始動。」
無機質な声が響くと、地響きと共に天井が開く。
慌てて下がると、扉の前に人面蛇身、三面六臂の魔物がどたりと落下して来た。
エキドナとはこいつの名だろうか。鎌首をもたげたそいつはかなりの大きさだ。
頭から腰までで普通の人間ほどの大きさがある。
尻尾の部分が本体の後ろでのたくり、扉を完全に塞いでいる。
「やっと真打ち登場か…」

この手の遺跡につきもののガーディアンだ。財宝を守る最後の砦であり、それだけに手強
いのが多い。

私は油断なく剣を構え、相手の出方をうかがった。
こういう大型を相手にするときは、軽々しく手を出すのは危険だということを、私は経験から知っていた。
それがそいつの構えなのだろうか、相手は腰を揺らしながら、六本の腕を緩やかに舞うように動かしている。
無表情なその顔の中で、口だけが半開きになっていた。

お互い対峙したまま数秒が流れた。
だが攻撃を仕掛けてくる気配は無い。
相変わらず無表情に踊っているだけだ。

「このままでは埒があかないな…」
声に出して呟く。聞こえているのかいないのか。そもそも言葉を理解出来るのかどうか。
相手の茫洋とした表情に変化は見られない。

私の方から間合いを詰めるしかない。
と、僅かに足を踏み出そうとした瞬間、ヤツの右腕の一本がブレた。

(来る…ッ!)

まさかと思ったこの間合い。相手の腕は予想以上に伸びていた。
凄まじい勢いで伸び来たる手刀になんとか剣を合わせる。

「ぅくっ!」

重い!
迅さだけでなく、一撃の重さが半端ではない。
その攻撃を皮切りに、六本の腕が矢継ぎ早に襲い掛かってきた。

受け流しつつ、なんとかかわし続ける。

流れるような私の太刀捌きに対して、相手の攻撃はひどくおおぎょうで、ぎくしゃくして、
それでいて迅い。とても本体に攻撃するどころではなかった。

(このままじゃもたない!)
数分間は渡り合ったろうか、疲れを知らないかのように衰えることのない相手の攻撃に、
私の体の方が悲鳴をあげた。
既に何本かに一本はかわしきれなくなってきている。時間と共に傷も増えていた。

冒険者に求められるのは、成功することよりも、生還することだ。
私は攻撃を防ぎつつ、じりじりと後退していった。
勝とう、などという気は既に失せていた。
命あっての物種、こんな所で死ぬつもりはさらさら無かった。

そして間合いから脱したと見るや、私は一気に飛びのき、道具袋から巻物を取り出し、広
げ、そこに書かれた呪文を叫んだ。
「リレミトぉ!」
閃光と共に私の体はその場から消えた。

迷宮から一気に脱出できるリレミトの巻物。
とある太った武器商人も愛用していたという、これは冒険者の必需品であった。

「オシイノウ。アトスコシダッタトイウノニ。
マア、ケッキョクハオナジコトジャガナ…
フフフフフ…」


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拠点としている町に着いた頃にはほとんど日も暮れかかっていた。
宿に戻りシャワーを浴び、人心地つくと、どっと疲れが押し寄せてきた。
あれだけ動いたのだ。無理もない。

「もう休むとするか…」

私はベッドにひっくり返ると、あっというまに眠りに落ちていった。


夢を見た。
全身が甘美な痺れに包まれ、その心地よさに私は思わず呻いた。
身体が桃色のもやに包まれたかのようで、体を動かすたびに、痺れるような快感が背筋を走り抜ける。
その快感をただ貧り、頂点まで達しようとした瞬間、
目が覚めた。

食べかけのごちそうを取り上げられたかのような物足りなさ。
しばらくの間、体を起こしてぶすっとふて腐れていたが、覚めてしまったものはしょうがない。
(もう一回見られるといいな)
そう思って寝返りをうった瞬間、

「んふぅっ」

体にあの快感が走り、思わず声が漏れた。
どうやら発信源は私の股間にあるらしい。妙な違和感を感じる。
まるで何かがつっぱっているかのような…

慌てて毛布をはぐ。
そこには、股布を持ち上げてそびえ立つ「何か」が
あった…

「嘘…」

腰布のホックを外すと、股布を押し上げてぶるん、と男性器が姿を現した。

「うそぉぉぉぉ!」

まだ夢を見ているのだろうか。私も何度かは目にしたこともあるソレ。ペニス。
標準よりはいささか大きめのように見える。

生唾を飲み込むと、そっと指先で触れてみた。

「ん…」

それはぴくりと揺れ、思わず声が漏れた。
熱い。
この感触は紛れも無く現実のものだ。

(さわっただけで…
じゃあもし擦ったりしたら…)

男性の自慰行為はそうやってするものだと知っていた。
試しに根本の辺りを握ってみる。

「んひぃっ!」

火照ったソレに、冷たい私の指が絡み付いてたまらなく心地良かった。
それがびくびくと脈打つたびに、淡い痺れが生まれる。
私は知らない間に唇を半開きにし、そこからよだれが垂れていた。

(う、動かしてみたい…!
思い切り擦ってみたい!)
その誘惑に耐え切れず、手を動かそうとしたとき、

かろん。

立て掛けてあったコラーダが倒れた。その音に、私は我に返った。

(そうだ、こんな事をしている場合じゃない。)

さしあたってどうするべきか。

(とりあえず医者に診せるか…)

そのためには朝を待たねばならない。
私は出来るだけソレに触れないように注意しながら毛布をかぶった。
勃起はいつまでも収まらず、目を閉じれば浮かんでくるのはそのことばかり。
だが、もし誘惑に負けて事に及んでしまえば二度と戻って来れない気がして、私は必死に耐えた。
結局朝まで悶々としたまま眠れなかった。
今まで男を冷たくあしらったことも多いが、なんだか気の毒になった。





生えてみて 初めてわかる辛さかな
    社無汁







翌朝、私はいつもの服の上からマントを羽織った。
結局勃起が収まらず、そのままでは股布からはみ出してしまうからだ。

(こんな状況で知り合いに会ったら最悪だな…)
旅の中継地点であるこの町に知り合いがいる確率は万に一つもないだろうが。

私は若干前屈みになって、医者へと向かった。

この町の唯一の診療所。
手をかける前にドアが開き、中から出て来た人と鉢合わせしそうになった。

「うわっ」
「わッ!」
「あれ…
シャムシール?」

名前を呼ばれた相手に見覚えは無……
いや、あった。

「……?
フェルナンドか?」

フェルナンドとは、彼の連れのミカエラと共に、何度か一緒に戦ったこともある。
一瞬わからなかったのは、彼の顔が異常なまでのやつれ方をしていたからだ。

よく見ると後ろにミカエラもいる。が、彼女もなんだか様子がおかしい。

「いったいどうしたんだ?その顔。」
「ああ…
ちょっとな…ハハハ…」

声に力が無い。

「何かあったのか?」
「悪いがあまり思い出したくないんだ…」

この様子ではあまり突っ込むのも躊躇われる。

「いくぞ、ミカエラ」
フェルナンドが振り向いてミカエラの肩に手をかけると

「ひゃぃぃっ!」

彼女の身体がぴくんと跳ねた。
「ごめんなさい…出来るだけ触らないで…」
「わ、悪い。気をつけるよ。
シャム、それじゃ…」
「あ、ああ…」

まさかミカエラも…?
…いや、そんな馬鹿な。

考えていてもしょうがない。私としても他人の事を心配している場合ではないのだ。
私は診療所のドアをくぐった。

出て来たのは怪しげな目つきのカバ医者と、ちんちくりんな看護婦だった。

「うっ…」
「はァーいこんにちわー
わたくし、ドクターヒポポと申しますゥー」
「ナースタマヨですぅー!」
「さぁーどうぞおかけになってー」

(大丈夫なのか…)

非常に不安だ…

「さてェー、シャムシールさん
今日はどうなさったんですかァー?」
私ははたと困った。
なんといって説明すればいいのだろうか。
どっちにしろ、起こったことを正直に話すしか無いのだが…

「それが……その…股間に……その…だ、男性器が…」
「えェー?
なんですってェー?」

「だから…その…おちん…ちんが…生えて…きたんです」
私にも男性経験はあるが、こんな恥ずかしい思いをしたのは初めてだった。
顔は真っ赤だったに違いない。それをこのカバは…

「すいませェん
もすこし大きな声でおながいしますぅー」

斬り殺してやろうかと思った。

「せんせー!それってセクサルハラーですぅー!」
「何を言うんだねチミぃ。これは問診だよォ
医療行為だよォー」

私は無言でマントを取り、股布を外した。
呼ばれてとびでるマイサン。それともドーター?

「はっ、生えました…」

「いやん、おっきーぃ!」
「ほォー
これは立派な…
では、失礼しますよ…」

カバ医者は私のソレに手を触れた。

「んっ」

それだけでぴくりと反応し、快感が走る。

「ふぅーむ。
感覚はきちんとあるんですねェー」
そのままくねくねと撫でさする。

「はぅぅぅっ!」

その無骨な手つきは、かえって官能を刺激する。
私は悩ましげに眉を寄せ、腰布をぎゅっとにぎりしめて襲い来る快感に耐えた。

「女性器もちゃんと残ってるんですねぇ」

くちゅり。

「ひぁっ…
そ、そっちは…」

生えてきたペニスに気を取られてすっかり忘れていたが、私の本来の性器の方も既に大洪水だった。
秘所と肉棒を同時に刺激されるという、有り得ないはずのシチュエーションに、私は限界を迎えようとしていた。

(こ、このままだと…
イッてしまう…!)

「せんせー!
それってセクサルハラーですぅー!」
「何を言うんだねチミぃ。これは触診だよォ
医療行為だよォー」

「そ…その…
んっ…原因は何なんでしょうか…」
何とか声を絞り出すと、カバはやっと手を離した。

「あなたもエキドナ様の祠に行ったんですねェー」

何故それを?

「最近こういう患者さんが増えとるんですわァー」

「…ちょっと待て。じゃああの問診と触診はいらなかったんじゃ…」

「いやァー、一応誤診っちゅう可能性もありますしィ、凛々しい女の人が恥じらう姿のギャップがまた…
わぁー!!
すんまへーん!
悪かった!
謝りますゥ!
斬らんといて!
血が出るから!
痛い痛い痛い痛ギャァ!」
「キャー!センセー!しっかりしてー!」

バカ医者の話をまとめると

・エキドナ様の祠に近づくと精気を吸い取られるという言い伝えがあり、現地の人は誰も近づかなかった。

・最近になって財宝の噂が流れ、出掛けた人はみなエキドナ様に襲われて腑抜けになり、女性はふたなり化した。
ただし死人は出ていない。

・ふたなり化の原因は脳髄に寄生したちっちゃいエキドナ様の仕業。危険なので手術は不可能。

・本体を倒せばあるいは…

フェルナンドとミカエラもきっとエキドナ様の餌食になったのだろう。
私はもう一度遺跡に向かう決意を固めていた。
勝てるかどうかわからないが、他に方法は無いのだ。

後半へ

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