アイコ×ショウコ


 未練がましいのは分かってる。
 でも、あの人を忘れられない。
「ふぁ……ッ」
 慌てて掌を噛んだ。けれど最初の声だけはどうしようもなくて目の前の『彼女』に、聞かれてしまった。
「あら。――感じていらっしゃるの?」
「違……ぅんッ、あっ、ああッ」
「強情ですのね、ショウコさん」
 そう、彼女。
 決して、彼ではなくて。
「かんじて、なんか……!」
「意地を張るのもほどほどにね? 後がお辛いですわよ?」
 床に倒されて、背中や肩やお尻が冷たかった。
 私をいいようにしているのはアイコさんだ。つい最近会ったばかりの、私と同じくらいの年の女の子。
 大正時代ぐらいの着物とゴスロリの混ざったスタイルに縦ロールの変な出で立ちだ。おまけに魔法がどうこうなんて、学校でも街中でも大真面目に言って憚らない。
 それでも日本人離れしたきれいな顔立ちだから、様になっている。だから大抵の奇行はま、いいか、と許されてしまう。
「やだ……ぁ」
 だのに、なんで上手いんだろう? なんでこんなに、気持ちいいところばかり知ってるの? 
 自分でも知らなかった所を暴かれて、怖くないはずがない。
 何よりこのままだと、あの人にされるより気持ちよくなってしまう。それだけは絶対に嫌だった。
「いや、いや……」
 私は泣いた。きっとみっともない顔だ。涙も拭けず髪も弄れないんだから鼻水は流し放題、髪はざんばらだった。 
 ブラウスは肘の辺りで結ばれて腕を拘束している。キャミとブラはめくり上げられている。
 スカートもお腹の辺りでプリーツがぐしゃぐしゃだ。靴下は両足揃っているのにパンツは右足に引っかかって、つまり今私は大事なところだけ剥き出しにした状態だった。
 あちこちべたべたに濡れて濡らして、それでも嫌がって許してとわめいてる。キャミが邪魔で見えないが感覚でその位分かった。――処女じゃないんだから。
「おねがい、抜いて……ッ!」
 対するアイコさんは全然乱れていなかった。髪にはほつれ一つなく汗さえかかず、唯一異常なのはその股間だった。
 毒々しい赤のレザーのパンツ。そこから生えている、作り物の大きな屹立。
「嘘吐き。こぉんなに、締め付けてくるじゃありませんか」
 逃げる腰を掴んで、私には到底入りきらないサイズのそれをうずめながら、アイコさんは上品に微笑む。
「ひあ、あ、あ……ッ」
 大きさだけでもきついのに、ぶぶぶぶ、と僅かな振動を伝えてくるそれは、今の私には責め苦だった。痛い。裂けてしまいそう。
 痛みの勝っている内はまだいいのだ。でも挿れてくるまでのとろけそうだった、あの快楽を考えると、私は恐ろしい。
 今は痛くてたまらない。抜いて、と言う事ができる。でも慣れてしまったら? この作り物が気持ちよくなってしまったら?
 きっと、もっともっと、と自分から腰を振って欲しがってしまう。今まで必死に、自分を騙し騙し快楽に耐えてきたのに。
 あの人のことを忘れて。
(忘れたくないの)
 たとえあの人の心が私に向いていなくても。諦めてしまった方がずっと楽になれて、二人とも幸せになれるとしても。
 私はまだ、彼が、好きなのだから。
「――あああんッ!」
「放しませんわよ、ショウコさん。分かってらして? あなた今、とっても、綺麗。ぞくぞくするわ――なんて美味しそうなんでしょう」
 頬を薔薇色に染めてどこかうつろな眼差しで、アイコさんが腰を使い始める。痛みに覚えのある快感が、混じり始める。
(――ああ)
 私は絶望した。
 とても心地が、よかった。

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