六は、まずゆっくりと馴染ませるように、ムラサキの秘唇に指を出し入れした。
それから、じょじょに動きを早めていく。膣内を擦り、淫蜜の粘る卑猥な音を響かせる。
くちゅ、ぴちゃ、くちゅくちゅくちゅっ……
秘所より響いてくるその猥雑な音は、ムラサキの頭を狂わせた。
「あひっ!ひ……んっ、んはぁっ!」
高速で指を出し入れされ、膣奥で指を折り曲げられて内壁を擦られ、ムラサキの声はさらに高まる。
腰を浮き上がらせ、六の指をより深くで味わえるよう、掌に秘所を押し付けている。
「……ったく、こんな姿ァ、姐さんの商売仲間さんたちが見たら、どんな顔するかねェ……」
蔑むような、にやけた目でムラサキを見下ろしながら、六が呟く。
「あっ!そ、そんな事ぉ……今は言わないでおくれっ!
 忘れ…させてぇ……!毎日の、面倒なこと全部……忘れさせておくれよぉっ!!」
六の腕を強く握り締めながら、ムラサキは絶叫した。
もう、正常な思考や判断をする力は、今の彼女には無い。
ただそこにあるのは、絶頂へと達したいという欲求だけだった。
「あいよッ、なら思いッきり…忘れちまいなッ!!」
六はそう言って、膣内に押し込んでいる指を二本に増やし、一気に奥を掻き回した。
「ひぃっ、ぃ…ああぁ――――っ!!」
ムラサキの喘ぎは絶叫へと取って代わり、天にまで突き抜けるような声を響かせた。
そして全身をぴぃんと張り詰め、膣内から全身へと駆け回る快感を享受した。

「……う、はぁ……」
ムラサキは全身の力が脱力してしまい、その場に寝転がった。
まだ、体が軽く痙攣している。
「さ、今度はアンタの番だよ……」
それでもムラサキは何とか身体を起こし、這って六の元へと近寄った。
絶頂の余韻が治まらないのか、身体を軽く震わせている。
「え?お、俺は……いいっての……」
その場に尻もちをついて座っていた六は、ムラサキの迫力に満ちた視線を見て
ごくりと唾を飲み、一歩二歩と後ずさった。
「そんなにしておいて……本当に断れるのかい?」
さらに厳しい目を向けられ、六は固まって動けなくなった。
これ幸いとばかりにムラサキは震える手を伸ばし、六の逸物を掴む。
「熱っ……本当、いつ見ても立派だよ……」
掴んだ手に伝わってくる熱を感じ、ムラサキは自分の身体に点いた火が、更に燃え上がるのを感じた。
「ほら、この抜き身の刀に、鞘を用意してあげるよ……」
ムラサキは口を軽く開けて舌を伸ばし、逸物をゆっくりと呑み込んだ。
そのまま、ずるるるるっ……と涎の音をこれ見よがしに聞かせながら、頭を上下に動かした。
「うっ……く、あぁ……」
さっきまで力強く不敵だった六の声は、少しずつその強さを失い始めていた。
涎でべとべとになった竿の根元を手で扱き上げながら、口の中に亀頭を含んで舌先で弄る。
それが止んだかと思えば、間髪入れずに竿を根元まで咥え込んだ。

「あ……姐さんっ……」
弱弱しく情けない声で、六が呟く。
さざ波のように、時として津波のように押し寄せる快楽の波は、六の逸物を痺れさせていった。
腹の奥から、だんだんと熱いモノが込み上げてくる。
「いいんだよ……?このまま、出しちまってもさ……」
ムラサキが口を離し、優しい笑みを浮かべながら答えた。
その笑みの裏にある言い知れない迫力に、六は息を呑んだ。
そしてムラサキは再び六の逸物を呑み込み、根元からぶら下がっている袋を手で包んで優しく揉み、
きつく吸い上げながら頭を揺り動かす。
「うッ……ぐ……ああっ!!」
逸物の熱さは尖端に集中し、やがてそれは弾けた。
堰を切ったように、大量の精液がムラサキの口の中に流れ込む。
「ん……んっ、んっ、ん……ふぅ……」
口内に溢れる六の欲望を舌で転がし、喉を鳴らして飲み込む。
一滴もこぼすまいと、口の端から垂れる精液を指で掬い取り、綺麗に舐め取った。
「はぁ……いい味だよ…それに、この匂い……身体中が痺れちまうよ……」
ムラサキは虚ろな目になって呟き、六の方を嬉しそうな目で見た。
その目に射止められ、六は再び身体中が熱くなるのを感じた。
「あっ……姐さんッ……!」
「おや、まだ出し足りないのかい?そうだよねぇ、アンタの刀が納まる鞘は……
 口なんかじゃなくて、こっちだからねぇ……」
ムラサキの虚ろだった目に再び精気が戻り、その場に仰向けに寝転がって股を広げた。
さっきまで六の指が入っていた秘所は、ムラサキ自身の昂りを受け、未だしとどに濡れていた。

「……足りないのは、俺の方だけじゃないだろうがよ……」
軽くため息をつきながら、六はムラサキの上に覆いかぶさった。
その切れ長の凶悪な目をギラつかせ、見下すような視線を向ける。

『煩悩に囚われるのは嫌い』とは言うものの、六自身ムラサキとのまぐわいが嫌なわけではない。
それに、ムラサキが自分を求める理由も、分からない訳ではなかった。
それは恐らく、欲求を満たすだけではない。
寂しさを紛らわせるため。一人で寝ることの寒さから逃れるため。
普段は気の強いそぶりを見せていても、ふと見せるそういった寂しげな表情を、六は見逃していなかった。
しかし、言即是音・音即是言、究極の剣を目指すためには、
煩悩に囚われ快楽の波に飲まれる事は、避けなくてはならなかった。
その二律背反は、六の目つきを凶悪なものへと変貌させる。

「あぁ……そうだよぅ、アタシだって……アレだけで満足できやしないさ……」
しかしムラサキは、そんな六の目つきがたまらなく愛おしい。
うっとりとした目を向け、頬を優しく撫でながら、嬉しそうに呟く。
「愛してるよ……アンタの大事な宝物で、アタシを壊しておくれよ……」
下半身に手を伸ばして逸物を掴み、自分の秘所に擦りつけながら呟いた。
「……なぁ姐さんよ、『愛してる』って、そりゃ本当の事なんだろうなァ……?」
未だ見下す視線を止めないまま、六が呟く。
「当たり前じゃないか……、アタシはねぇ、嘘は大嫌いなんだよ……!」
ムラサキは少しだけムキになって、逸物を強く握り締めた。
「……いでッ!わ、わかったよ……入れてやっからさ、手ェ離してくんなよ……」

六は自分の逸物を握り、ムラサキの秘唇にあてがう。
そして体重をかけ、ゆっくりと中に押し込んでいった。
「あっ、ああっ……あはぁっ!!」
奥へ奥へと埋まっていくにつれ、ムラサキの声は高まっていく。
「そらよ……一番奥、貫いてやるぜッ!!」
そう呟いて、一気に体重をかけて膣奥まで押し込む。
「く……うぅ、すげェ……姐さんのココ、たまらねェよ……」
淫蜜に濡れた膣壁が逸物に絡みつくのを感じ、六は身体を大きくひとつ振るわせた。
「姐さんが一番好きな姿勢で……やってやるよ」
六はニヤリと笑って、ムラサキの脚を抱え上げた。
「あああっ……好き!これ好きだよぉ……!!」
さらに奥まで侵入してくる六の固く逞しい逸物に、ムラサキは歓喜の悲鳴を上げた。
「そんなに好きなら、たっぷりと味わいなッ!」
六はそう叫んで、そのままの体勢で一気に激しく逸物を出し入れし始めた。
前後だけではなく、時折腰を左右に揺らしたり、上や下へと動きを変えてみたり、
でたらめに動き回ってみたり、一瞬動きを止めてわずかに腰を引き、一気に奥まで貫く。
ただ前後に突くだけではなく、自分の快感を押さえて相手が喜ぶように変化をつける。

これも、全てムラサキが六に教えたことであった。

「あっ、あっ、あっ!六、六ぅ……愛してる、愛してるよぉ!!」
地面の芝生をむしり取るように握りながら、ムラサキが絶叫する。
力の入らない虚ろな目を向け、身体を重ねる相手の名を幾度も呼ぶ。
普段とは違う呼ばれ方に、六は自分に対する気持ちの変化を見た。
「あぁ……っ、俺も愛してる、愛してるぜ……ムラサキッ!!」
自分も、普段とは違う呼び方を返し、唇を重ねた。それに対して、
「う、うれし……!ふぐぅっ、ん……むぐっ!!」
喜びに満ちた顔をして六の唇を受け、舌を乱暴に掻き回して口内を貪る。
ムラサキの空いている手を見て、六は手をしっかりと握りしめた。
それに呼応するように、ムラサキも手を握り返す。
六は膝をわずかに浮かせて、己の体重の全てを掛けるかのように腰を打ち込んだ。
辺りには性器の擦れ合う音が響き、体内から発せられる男と女の匂いが漂う。

「う……くっ!」
逸物に感覚が集中し始め、六の顔が歪み始める。
「むっ、ムラサキ……俺ァ、そろそろ……!」
握り合った手に力を入れながら、六が苦しそうな声を出す。
「あ……あっ!いい、よっ…アタシの中に、射精して……っ!!」
ムラサキがそれに呼応するように答え、手を強く握り返した。
膣内を掻き回し続けていた逸物が震え始め、心臓の鼓動に対応して膨らむ。
そして、ひときわ大きく震えた瞬間、尖端から精液が弾けるように飛び出した。
「うぅ……っ!くッ!!」
「あはぁ!はぁ……あああああ――――っ!!」

「ムラサキ……ありがとうよ、気持ちよかったぜェ……」
どくっ、どくっ、と襲いくる射精感を感じながら、六はムラサキの抱え上げていた脚を開放し、
耳元で幸せそうに囁きながら優しく抱きしめた。
「……ちょいと、何アタシの名前呼び捨てにしてんのさ」
しかし、ムラサキは不満げな顔を浮かべて六の鼻を摘まんだ。
「へ?だって今、お前ェだって俺の名前……」
「調子に乗ってんじゃないよ!」
六の耳元でムラサキが怒鳴る。
「うひぇっ!?」
そのショックで、二人の身体は離れてしまった。
ムラサキは立ち上がり、まだ精液の滴る秘所を拭うこともなく、その場に仁王立ちになって、
「アンタがアタシの名前を呼び捨てにするなんざ百年早いよ!」
厳しい調子で怒鳴る。六は腰を抜かしてその場に座り込み、
「お前ェ……さっき、俺の事愛してるって……」
と悲しげに呟いた、それに対してムラサキは、
「ああ、あれね。ありゃ嘘だよ」
と素っ気無く答える。その宣告を聞いて、
「手前ェ、さっき『嘘は嫌い』って言ってたじゃねェか……!」
額に青筋を浮かべて六が毒づくと、
「嘘が嫌いって事が、嘘だったら、どうする気だい?」
ムラサキはあっさりと言ってのける。

「こっ……このヤロ……!」
六の手がわなわなと震え始める。腰に刀が合ったら、即座に抜いていたかもしれない。
それを見てムラサキは六の鼻を軽く指先でぴんっと弾き、
「……でもね、アンタに逢ってからは、アンタ以外の男に抱かれたことないし、
 抱かれたいって気もさらさら湧かないんだよ」
そういって唇を軽く重ね、クルリと振り返った。
一方の六は、弾かれた鼻を押さえながら、その場に呆然と立ち尽くしていた。
その言葉の意味するところを考えつつも、『やっぱりそれも嘘なんだろうか…』などと考えたりしている。
「ほーらっ、早く来ないとアンタの分まで酒ぜーんぶ飲んじまうよ?」
遠ざかったムラサキが再び振り向き、これ以上無いくらいの明るい調子で六に告げた。

空を見れば、雲ひとつ無い美しい闇が空を覆いつくし、月が南の空に煌々と輝いている。
遠くの山々は漆黒に彩られ、静かな空気を創り出している。
「……ま、何度だって騙されてやるさ。俺の気持ちに嘘は無ェんだからよ……」
六はぽつりと呟き、ムラサキを追いかけて歩き出した。

≪了≫

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