「負けず嫌いなかごめちゃんは可愛いね」
しかし、理性でどんなに縛ろうとしても、本能は彼女の動きに悦んでいる。
可愛い、という言葉も強烈な刺激になって、私の心の中に入り込む。
「どうしてもテーコーするなら、もっかい唇奪っちゃお」
再び私の唇に彼女が触れる。
ゆるゆると差し込まれる舌。
その間も手は動くのを止めない。
私の体は末端から徐々に理性の支配から解き放たれ、ぴくりと小刻みに動きはじめた。
「……んんぅぅ」
「どーしたの? なんか聞こえてるよ?」
一瞬だけ唇を離し、囁くロキ。そしてまた、接吻ける。

ああ。
もう。
だめかも。

「んんっ!!」
口を塞がれているせいで、はっきりした音にはならなかったけれど、私はついに、紛れもない快楽の喘ぎを上げてしまった。
「アタシの勝ち」
勝ち誇ったようなロキの言葉とともに、さらにさらに手の動きが激しさを増した。
「……あ、 ……んぁっ!  あふぁっ!!」
一度解き放たれた快は、もう押しとどめることができなくなっていた。
抑圧していた分だけ、一気に急流となって押し寄せる。
「……やっ! ダメっ! ひぃぁぅっ! やめてぇぇ……」
「やめちゃうの? こんなにイイ声で鳴いてるのに? こーんなに感じちゃってるのに?」
「……あんっ! 感じてなんか、……あぁっ…… ないっ!」
「嘘ばっかり」

つとロキの右手が乳房を離れ下に伸びる。
まさか、まさかまさか……。
するするとワンピースの裾がまくり上げられていく。
「やぁぁっ!! それだけはやめてぇ!!」
ロキは私の絶叫を無視した。
器用に裾を丸め、下着を露出させる。
そして、そのままその手を中へ……。

くちゅ。

明らかに異質な感触。水っぽい音。
「ねえ。わかるでしょ、かごめちゃん? ここはもう、こんなになってるのよ?」
「いやぁぁぁ……」
ロキはわざわざ口に出してそれを言うことで、私の羞恥心を誘っているのだ。
それがわかっているのに、私は、彼女の思う壺にはまってしまう。
「ほら、見てごらんなさいな。指先にくっついてきたもの、何だかわかるよね?」
私は見たくなくて、ぐっと目を閉じる。
「現実から目を逸らさないの」
「…………!!」
「見るのがイヤなら、アタシが口で言ってあげるよ。このアタシの指を濡らしてるのは、あなたの」
そこでロキは一つ深呼吸をした。
たっぷり力を溜めてから、一つ一つ音を区切るようにして、

「あ な た の あ い え き」

言った。

限界だった。
私は頭の中で、何かが決壊する音を聞いたような気がした。
ロキの言葉がヒキガネになって、それはただの言葉なのに、その刺激で、
私は、イッてしまった。

くたぁ、と脱力し、私は壁にもたれかかるように倒れこんだ。
「……ぁぁあ……」
絶頂。
もちろん初めての体験。
頭の中が真っ白だった。
茫洋として、とりとめもない、そういう感触。
「どんな気分?」
かがみこんで尋ねるロキ。
私は答えに窮する。
あと、それ以前に声も出ない。
「きもちかったっしょ?」
辛うじて、首だけを動かしてイエス。
「んふふー。そうかそうか。それは良かった」
ロキはとても満足げだった。
「これで、かごめちゃんも、ひとかわむけたに違いないのだ」
そうか。
そういえば、そうだった。
元々は、ロキが私に、『コトバのない』世界を教えてくれる、というのでコレを始めたのだっけ。
確かに、これは言葉のない世界だ、とそう思った。

だけど。
逆もまた然り。

彼女は気付いていないかもしれない。
私がもう一つ、つかんだもの。
ここに来る前からの私のテーマ。


……急に自信が湧いてきた。

徐々にだけれど、やっと荒い呼吸が収まり、声が出せるようになってきた。

「ロキ」
「んー、何?」
「やっぱり、あなたはまだ子供ってわかったわよ」

自然と笑いがこみ上げてくる。
何故って?
これから、ようやく、私は彼女に対して攻めに転じられるから。
やっと、優位に立つきっかけを得たから。
「……それって、どういう意味?」
「ロキ、あなた私に、言葉は邪魔になる、って教えてくれたわね。確かにセックスってそんな感じだったわ。でもね、同時にあなたは、無意識にかもしれないけど、『言葉』を使ってたの」
ロキは首をかしげて答えない。私の発言の意図を測りかねているように見えた。
けれど、私は続ける。
「多分、私の中にあなたと同じ言葉を使わない部分があるのと一緒で、あなたの中にも言葉の力に支配された部分があるのよ。どっちが普段強いか、っていうのは、その人次第なのね、きっと。
あなたは、いつもは『心』を強く意識してるけれど、時折、『言葉』の力に頼ることもあるんだわ。だって……」
私は立ち上がり、目線をロキの上に置いた。
「最後の最後、私をオーガズムに導いてくれたのは、その『言葉の力』だったんだもの」
「え?」
「やっぱり気付いてない? それじゃ、今度は私が先生になりましょうか」

――私の言葉には力がある。
そう言われ続けていたけれど、私にはずっとどういう意味かよくわからなかった。

でも、それは、遠くにあったからわからなかったのじゃない。
近くにあり過ぎてわからなかっただけなのだ。

ロキのように素直に、あるがままの自分を見つめてさえいれば、私にもきっとつかめていたのだろう。
それを私は、ちょっとばかり考え込みすぎた。だから。

「あなたが心の魔女だとするなら、私は言葉の魔女。きっとそういうことなの。ここからは、私の本領をお見せするわね」

肝心要に気付いた私は、もう負けない。
大体が、何度も言うように攻められっぱなしは柄じゃない。
多分、私はサディストの方なのだ。


「おいで、可愛いロキ『ちゃん』。も一度、最初から始めましょう」

「にゃあぁ……。かごめちゃん……、そこだめぇ……」
ロキは案の定というか何と言うか、さすがに奔放な子だった。
まだ肝心な部分には全然手を触れていないというのに、恥ずかしげもなく声を上げて、楽しそうにしている。
まあ、たった一度ロキとしただけで、攻め方のコツを学び取ってる私も、相当アレのような気がするけれど。
「駄目じゃないでしょう? さっき私に『嘘ばっかり』って言った口で何を言うのかしらね」
「うぅ。 いじわるい……」
「いいならいいってはっきり言わないと、お姉さんやめちゃうわよ?」
「……やめるのは、ダメ」
ぎゅう、と私の服を握り締めて懇願するロキ。
……可愛い。
なら、私も目一杯応えてあげなければなるまい。
思いつく限りの部位を、撫で、ねぶり、すすり、甘噛みし、攻め立てる。
と、言っても、まだ二人とも服を着たままだし、どうしても一番感じるであろう所には手が届かない。
「……そうよ。服が邪魔じゃない。ロキ、裾まくりなさい」
「えぇえ……。そこまでやるの?」
「今更何を言ってるのよ。ほら、早く」
しぶしぶ、という感じでロキは白いワンピースの裾をたくし上げた。
「服脱ぐのは、恥ずかしい……」
だったら、そもそもこんな野外でセックスしてる事の方が恥ずかしいと思うのだけれど、まあ彼女なりの基準があるのだろう。
確かに、ロキの動きはのろのろとして遠慮が残っている。
でも、そんな甘っちょろい反応で許してあげる気はさらさらない。

「もっとよ。胸元が顔を出すくらい」
私は半ば強引にロキの手を掴み、ぐいと持ち上げた。
長い裾も首元まで持ち上げられ、ロキの身体はほとんどあらわになる。
ついでに言えば、ロキはブラジャーをつけていなかった。
だから可愛らしいピンク色の乳首も、覆いを失って完全にオープンになってしまっていた。
「……ぺったんこね」
「言うなよっ! 気にしてるのに!」
「いいじゃない。『コンパクトなのは可愛い』でしょ?」
それに、小さい方が感度もいいって聞くし。
私は、腰に手を添え、ゆっくりとロキの身体を舌でなぞり始める。
おへそから、お腹を通って、そのさらに上まで。
……ぷちゅ。
「ひゃうっ!」
敏感な果実に舌が触れた瞬間、ロキは甘い悲鳴をあげた。
いい声。
私のしたことで相手が反応してくれることが、こんなに嬉しく、そして劣情を掻き立てるものだとは知らなかった。
私は気をよくして、そのまま軽く歯を立てる。
「んあぁっ!」
「まあ。本当に良い感度だこと」
言わなくてもいいことを、わざわざ口に出す。
羞恥心を刺激して、より深く感じてもらえるように。
「ほら、だんだん先っぽがつん、てなってきたわよ。お姉さん、嬉しくなっちゃうな」
ロキの顔を見ると、彼女は真っ赤になってうつむいていた。

……心底、可愛い。

もっともっと言葉でイジってあげたくなる。

「ね〜え? さっきの元気はどこに行っちゃったのかしら。ひょっとして、ロキちゃんはいじめるより、いじめられる方が性に合ってるのかな?」
「……そんなこと……ない……と思うけど……」
「でも、さっきよりずーっと良さそうよ? さっきはあなた、あまり感じてなかったでしょう?」
「あれは……アタシがずっと、してたから……」
「ううん。ホントにあなたが攻め手なら、その行為自体を楽しめるはず。
そうじゃないってことは、あなたはただマニュアルに則って体を動かしてたに過ぎない。きっと、それはあなたがMだから」
「……そう……なの?」
実は何の根拠もない。
そもそも、さっきロキが感じていたかどうかなんて、私に観察する余裕はなかったのだし。
舌先三寸。丸め込んだもの勝ち。
実際、ロキは私の言葉を信じ込みかけている。
よし、もう一押し♪
「そうよ。だから、私とあなたの関係は、こっちの方が正しいの。あなた、今の方がずっとずっと可愛く見えてるわよ」
「……ホン…ト?」
「ホントよ。もっともっともっといい声で鳴いてくれたら、さらにさらにさらにさらに可愛くなるわよ」
「……にはは。……それも……いいかも」
私は、体の奥から、ぞくぞくと何か湧き起こってくるのを感じていた。
サイッコウの気分。
でも、まだまだ足りない。


まだまだまだまだまだまだまだ。
もっともっともっともっともっともっともっともっと。

「ねえ、ロキ見てごらんなさい。そろそろこっちの方もいい具合に可愛くなってるわよ」
「うに?」
「下よ、下。おま○こ」
外衣と裏腹にそっけない形の白いショーツに覆われた『そこ』は、既に溢れだした液体が垂れ落ちんばかりになっていた。
「ホントだ……。アタシ、全然気付かなかった」
「汁気、多いのね。そういうとこも、いいわよ」
「……やぁん」
「……実は、私もなんだけどね」
そう言って、私も裾をまくりあげて見せる。
実際の話、私自身の反応も上々。
「かごめちゃん、黒い下着なんか着けて……。やっぱりえっちだよね」
「黒は私のイメージカラーだから」

黒と白。まるで好対照な二つの色。
ワンピースの裾を腕で抱え、同じ格好の二人。
そのコントラストを愉しむかのように、私もロキも、そのまま動かずじっとする。
その間も、ロキの膣はゆるゆると動き、蜜を吐き出し続けているようだった。

「……見られてるだけなのに、感じてるの?」
「……うん。ドキドキする」
ならば私は、『見せていること』に感じている。
「……いっそ、全部脱いじゃいましょうか」
「……うん」
「じゃあ、脱ぐとこ、見せてくれる?」
「…………うん」

さっきから、ロキは肯定の返事しかしていない。
『受け手』に慣れてきたのだろう。
言われるがまま、腕を抜き、頭をくぐらせ、純白のワンピースをすっぽりと肢体から抜いた。
「これでいい?」
「まだ。下も」
「……ん」
ロキは、続いてショーツにも手をかける。
その動作は緩慢で、ひどく羞恥心を刺激されているであろうことを私に想像させる。
股の間から、溢れた愛液が糸になって、つぅ、と伸びた。
彼女の下萌えはまだ未熟で、ぽよぽよとした産毛に覆われている程度だ。
私はそこをやんわりと撫でる。
「……あんっ。脱ぎ終わるまで、待ってよぉ」
「なら、早くしなさい」
「うぅ、わかった……」

ようやく丸まった下着が、足首を離れた。
一糸纏わぬ姿になったロキを、私はじっくりと観察する。
まだ年を経ていない練り絹のような肌は、彼女のイメージと同じく真っ白で、とてもとても美しかった。
「……なんだよ! 人に急がせといて、かごめちゃん、自分だってのんびりじゃないよぉ!」
「わかったわかった。ごめんなさい、ロキ」
確かに。
ちょっと反省して、私も早々に服を脱ぐことにする。
一気に脱ぎ、その勢いでぽーんと辺りに投げ捨てる。
さらにブラとショーツも同じように、ぽいと放った。
そして私は、ぐーっと延びをする。
うーん、開放感。
屋外ということを忘れそうになる。……いや、それとも野外だからこそ、なのか?
何一つ覆うもののなくなった肌に、季節の風は少し冷たかった。
生まれたままの姿で並んだ私とロキは、今度こそ時間をかけてお互いの体を眺め合う。
「かごめちゃん、キレイだね」
「あなたもね、ロキ」
口に出して、私はついに我慢ができなくなった。
ロキのそばに近寄り、ぎゅぅぅっと思いっきり抱きしめる。
肌の感触が心地いい。
「……そろそろ、続き始める?」
「……うん」

昂ぶった身体は次の段階へ進むことを求めていたけれど、私はまだまだこの心地よさを長く味わっていたかった。
だから、もう一度だけロキにキスをした。
舌を挿し入れ、口の中でちろちろと動かす。
ロキもそれに応えて、同じ動きで返す。
二人の舌と舌が絡み合い、淫靡な音を立てる。
「あふ……ふぁ……」
「んにゅ……ふにゃ……」
口は塞がれているというのに、吐息は隙間からどんどん漏れる。
飲み下せないで溢れた唾液が顎を伝い、ぽたぽた地面に零れる。

……身体はさらに疼きを増す。
既に全身が上気して、寒さを感じないどころか汗が吹き出していた。
乳首はピンピンに勃ち上がり、痛いほど。
陰唇も次なる刺激への期待からか、小刻みに震えているようだ。
「ねえぇ、かごめちゃん……。アタシもう、ダメぇ……」
それはロキも同じらしく、甘えた声を出している。
私は、胸をロキに押し付けた。
そのままわずかに身体を上下させる。
乳首同士が擦れ合い、くにくにと形を変える。
「んあぁぁっ!」
「ひゃああっ!」
嬌声がハーモニーする。
膝が笑い出し、私は立っているのもやっとになる。

「あそこがじんじんするっ……! かごめちゃん、触ってぇっ!」
「……はぁはぁ……。あそこって、何処のことっ!? ちゃんと……んんんっ……言わないと……あんっ! 触ったげないっ……わよっ……!」
私の言葉攻めも、もはや限界。半ば意地のような感じで何とか声を絞り出す。
「おま○こっ! おま○こなのっ! それからっ……クリトリスもッ!!」
「私もよッ! 私のおま○こもっ、クリもっ! ……あぁぁあぁ! イイって、気持ちイイって言ってるッ!」
「じゃあっ……、一緒にッ! ……きゃうんッ! 一緒にもっと気持ちよくなろッ!!」
「ええっ……! 一緒に!! もっともっとッ!! くぅぅぅッ……! 一緒にいぃぃッ!!」
ロキが尻餅をつき、私もそれに覆いかぶさるようにくずおれる。
その体勢のまま、私は腰を、ま○こをロキのに押し付ける。
くちゅ、くちゅ、くちゅ!
水音が絶え間なく人のいない路地に響き続ける。
とめどなく流れ出す二人の快の証たる蜜が、地面に水溜りとなっていく。
「きゃンッ! にゃぁッ! ふひゃぁンンッ!!」
「あぃッ! ンあふッ! あぅぁンッ!!」
ここにいるのは二人の女の子ではなく、二匹の雌。
あげているのは喘ぎ声でなく、鳴き声。
野生に還り、獣に還り、ただただ快楽を貪り続ける。
腰を振り、互いを擦り合わせ、内なる悦びの声だけに身を任せる。
とろとろに融けるほど、境界が曖昧になるほど、今二人は一つ。

ぷちゅっ、ぷちゅぅっ、ぷちゃぁっ!!
ぢゅっ、ぢゅちゅっ、ぢゅぅぅっ!!
「かごめちゃん、アタシ、もう、イクッ!! イッちゃうぅンッ!!」
「まだッ! イクなら、一緒ッッ!!」
「ダメッ! もう、無理ィッ!!」
そして、
私も、
奔流。
「いいわッ! ロキッ!! イッてッ!! イッてッッ!!」
「うんッ! イクよッ!! おま○こ、イクよ、かごめちゃんッ!!」
「私もイクッ! イクイクイクイぅぅぅぅぅぅッッッ!!!」

ぷしゅっ!

弾けて、飛び散るっ!

「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」


……お互いの汗と、涙と、唾液と、愛液とでぐずぐずになりながら、私達は共に果てた。

「……あはぁぁぁ…………」
ロキが長い溜息を漏らした。
「イッちゃったね……。かごめちゃんも、アタシも」
「さすがに、コレは堪える……」
「でも、すごくすごく、良かった」
「……それは、もちろん私だって」

……結局、なんか凄いことになってしまった。
途中からは、いろいろどうでも良くなっていたような気がする。
というか、今でもどうでもいい。
「……私って、レズッ気あるのかしら」
「何か言った?」
「ううん。どうでもいいことよ」
「そ?」
……はぁぁっ。私は大きく深呼吸する。
「身体、埃塗れになっちゃったわ」
「外だってこと、すっかり忘れてたね」
「元はと言えば、外でしようって言い出したのはあなたじゃない」
「……忘れた」
まったく。肝心な所だけ小ずるい。

でも、さっきのロキは途方もなく可愛かったし。
寛大に許そうじゃないか。

そして、もっとロキをもっと間近で見ていたい私は、一つの提案をする。
「ねえ、なんだったら、私の家でシャワーでも浴びてく? ここからそれ程遠くもないし」
「いいの?」
「ええ。どうせ私一人だしね」
「じゃあ、行く。かごめちゃん家、見たいかも」
「歓迎するわ。……何にもない所だけど」
「いいよ、そんなの」
「そう? それじゃ、行きましょうか」
「うん!」
嬉しそうに着いてくるロキ。
あどけないというか。
やっぱり、あの歌い手としてのロキとは何か違うな、と思う。
人の持つ多面性、とか難しいことを言うと興が冷めそうだけど、まあ、そんなことを私は思う。
もっと、この子を知りたいとも。

「ねえ、かごめちゃん」
「何?」
「アタシ、えっちしてて思ったの。多分、私とかごめちゃんって似てるかもしれない」
どこが? と聞き返しかけて、私はふと思いなおす。
もしかしたら、そうなのかも知れない、と思ったから。
表面上は全然違うけど、同じ平面の表と裏、という感じ。
そう考えると、最初に感じた共感も、あるいは嫌悪感も、『似たもの同士だからこそ』なのかも知れなかった。

まあ、でもそんなこともまた、瑣末事。

「そんなこといいから、早く行きましょ。べたべたして、気持ち悪いわ」
「あ、ごめん」

私とロキは、家路を辿る。
帰ったら、何を話そうか。

それから。

もちろん、ただで帰す気なんか、ないし。
ね。

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